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オトナ語の謎。 ほぼ日ブックス 糸井 重里 飲み会で平田さんが話題に出した本。 面白そうなので読んでみた。 糸井重里の視点は、かゆいところに手が届いてる感じがする。 「ああ、そうそう!」的な。 まあ、何というか、アレですな、 この本に載ってる言葉を…

自殺うさぎの本 Andy Riley 副題は、むやみに死んじゃううさぎたち。 いい本です。

美術手帖 05月号 1996 美術出版社 アルド・ファン・アイクに関係する思想や人物を当たっているうちに行き着いたのが、レヴィ・ストロース。 得られたキーワードは「構造structure」「形態morphology」「形式foam」「唯物論」 建築というよりも美術のお話。 …

見る : 偶然と必然のフェノメナ 2006 赤々舎 野村 仁 創ってるモノ自体は必ずしもかっこよくないし美しくなかったりもする。 でも考えてることとやってることはぴったり一致していて好感がもてる。 ただ単純に、ひたすらに、その場に起こっている現象を観察…

東京から考える 東浩紀・北田暁大 NHKブックス 「郊外化し均質化する東京」「多様性肯定というポストモダンの基本原理が逆説的に地域間の個性の差をなくす」という現象が、 「標準化と多様性」というテーマに関係あるような気がして手に取った本。 多様な人…

Water 2006 講談社 井上 雄彦 バガボンドはたぶんもう漫画の領域をこえつつある。 井上雄彦が「最終的なテーマは身体です」と語るとき、伊東豊雄が語る「身体性」を思い出した。 たぶんちょっと違うんだろうけど、どこかつながっている気もする。

東京タワー 2001 マガジンハウス 江國 香織 アムステルダムの兄貴が餞別としてくれたもの。 帰りの飛行機の中で読んだ。 やっぱり東京タワーはどきどきする。 黒木瞳を想像しながら読むともっとどきどきする。 そして登場人物たちのライフスタイルは、結構リ…

阿修羅ガール 2005 新潮社 舞城 王太郎 書き言葉を口語化するというのは面白い試みですね。 すべて、登場人物のモノローグで語られている小説。 だから基本的に会話が「図の文」として成立していない。 もっというと、普通の小説にあるような会話文と書き言…

箱男 1982 新潮社 安部 公房 誰がほんとうの箱男なのか?はたいして問題ではないと思う。 都市に匿名の人間として存在したいという欲望 見られることなく一方的に観察し続けたいという感覚 自分が生まれた年にもうこんな本が出ていたというのは驚き。けっこ…

Ben Van Berkel: Architect 今のボスがかつてBen Van Berkel(現UNstudio)で働いていたときにBenからもらった物を、なぜかもらってしまった。 しかし、ベンもレムもゲーリーも、今の自分の年のころには建築のけの字も知らなかったようなやつらだ。 今までの…

砂の女(1981) 新潮社 安部 公房 罰がなければ、逃げる楽しみもない。 この言葉をきいて納得してしまったら、あなたはきっとマゾです。 そんな人はこの本を読むしかないです。

死者の奢り・飼育 1959 新潮社 大江 健三郎 全体に通底する悲観的な雰囲気に胸を打たれる。 この小説が書かれた当時、筆者は若い青年であった。いったいどれほどの悲しい出来事が彼の身に起こったのだろうか。 「閉ざされた壁の中に生きる状態」を書いた、と…

虞美人草 1951 新潮社 夏目 漱石 藤尾の突然の死は、事件ですらある。 かつて小森陽一の講義でこの事件にまつわるエピソードを聞いたことがある。 漱石は、自分の創り出した藤尾という女性に完全に魅了されている彼の弟子たちをみて藤尾に嫉妬した、だから突…

投資銀行―日本に大変化が起こる 2006 PHP研究所 岩崎 日出俊 投資銀行についてわかりやすく説明されている。 彼らが利益を生み出す原理だけは何とか把握した。 投資銀行は、既存のハード&ソフトの再編集だけで利益を生み出す。 リアルにゼロからモノを生み…

成長の限界―ローマ・クラブ人類の危機レポート 1972 ダイヤモンド社 ドネラ H.メドウズ 自分が生まれる十年も前から環境問題は気づかれていた。 民間レベルまで研究が降りてくるまでにかかる時間の長さは半端ではないらしい。 物理的な問題よりも、社会的・…

Patterns in Design, Art and Architecture 最近、グラフィックやパターンに興味があります。 高かったけど、買ってしまった。ほしかったんだから、しょうがない。 下手にインテリアを設計するよりも すごく美しいパターンを部屋にめぐらせるだけのほうがよ…

先日、パリで出会った二冊の本 Archilab An inconvenient truth 一週間後、アムステルダムで期せずしてこの二冊に関係したイベントが起こる。 まず、Archilab。これは、現在フランスのオルレアンで開催中の展覧会のカタログ。 http://www.archilab.org/publi…

見えがくれする都市―江戸から東京へ 1980 鹿島出版会 槙 文彦 内容に関してはあまり新しい発見はなかった。 ちゃんと勉強して建築学科を出れば普通に知っているはず。それくらい基本的な内容。 特筆すべきは大野先生の章の、論の展開の仕方。 あまりにも論理…

茶の本―英文収録 1994 講談社 岡倉 天心, 桶谷 秀昭 基本的な読後感は『陰影礼賛』のときと同じ。 文章全体の底を流れているゆるやかな諦念まで一緒。 どうやら、われわれが抱える問題は岡倉天心の時代から谷崎潤一郎をへて現在まで基本のところは変わってい…

アトリエ・ワン・フロム・ポスト・バブル・シティ 2006 INAX出版 アトリエワン アトリエ・ワンの作品集。 どの作品も面白い。 いろいろ共感できるし、彼らが評価されているのもうなずける。 ただし決定的に不満なのは、どれもこれも独立住宅ばっかりというこ…

羅生門・鼻 新潮社 芥川 龍之介 文体が非常に心地よい。とても美しい日本語で物語がつむがれている。 また、原典が書かれた時代とこの小説が書かれた時代の雰囲気が両方感じられるのも楽しい。茶道のように、先人の遺産を継承しわざと不完全コピーをつくって…

さかさま世界史英雄伝 2005 角川書店 寺山 修司 3000年来もの天才たちを自分の身にひきよせてすっかり再解釈してしまう、という大胆な構想に感服。 寺山修司さん、大物だなあ。

地獄変・偸盗 968 新潮社 芥川 龍之介 藪の中、なんてスリリングなんだ。 テーマを古典からもってきて現代的に解釈しなおし、洗練された文章で描くというのは、なかなかおもしろい試みです。

痴人の愛 新潮社 谷崎 潤一郎 うーん、どきどきする小説。 理解はできるのだけれども、そこまではちょっとついていけないかも・・・みたいなギリギリ感がたまらない。 著者は西洋コンプレックスにだいぶくるしめられたんだろうなあ、と思うと、けっこう切な…

陰翳礼讃 中央公論社 谷崎 潤一郎 この文章は、昭和八年当時、すでにグローバル化(アメリカ化)によって変化するライフスタイルへの反発が起こっていた、ということを示しています。 今の僕たちは、このとき著者が批判した欧米化されたライフスタイルよりも…

住宅論―12のダイアローグ 説明 2000 INAX出版 青木 淳 8組の建築家+映画監督+ファッションデザイナー+アーティストと青木淳の対談によって展開する全12回の住宅に関するシンポジウムの記録。 個々の作家の考えていることもそれぞれ興味深いけれど、全体に…

ソラリスの陽のもとに 1977 早川書房 スタニスワフ・レム, 飯田 規和 主題は、地球外生命体との接触。 書かれた時代を考えるとこの古典的テーマも納得できます。 結構おもしろくて、いろいろと映画もつくられているようですが、現代でもある程度通用する小説…

Art Now (Icons) 2001 Taschen America Llc オスロの国立美術館でムンクの「叫び」を観たあとになんの脈絡もなく衝動買いした本。 たしか東京でもかえるのにわざわざ物価の高いノルウェイで買ってしまった。 内容は、現代美術の先端を走るアーティストたちを…

Design Museum Book of Twentieth Century Design (DESIGNERS OF THE 20TH CENTURY) 1999 Carlton Books Ltd デンマークは、デザインの国。 というわけで、デザインミュージアムで買いました。 内容は、デザイン全般について網羅的にふれています。簡単な辞…

妹島和世+西沢立衛読本-2005 2005 エーディーエー・エディタ・トーキョー 妹島 和世, 西沢 立衛, 二川 幸夫 このふたりは今世界でもっともアツいかもしれない、と思わせずにはいられない内容。 すごいなあ。