先日、パリで出会った二冊の本


Archilab

An inconvenient truth


一週間後、アムステルダムで期せずしてこの二冊に関係したイベントが起こる。


まず、Archilab。これは、現在フランスのオルレアンで開催中の展覧会のカタログ。
http://www.archilab.org/public/2006/acc_2006-5.html
日本の建築状況は世界的に見てもかなり優れていることを改めて実感させる好著。
この展覧会のオーガナイザーの方がボスの知り合いで、たまたま昨日の事務所引越しパーティーにやってきた。
パリのAUSMIP学生がすでに展覧会と講演会に行ってこのカタログを買っていることを教えると、結構喜んでいた。


そして事務所のオランダ人がこの本をみてしきりに「日本はうらやましい」と言っていたのが印象深い。
こっちの人から見ると日本はどんどん新しい建築が建つドリームランドのように映っているのだろう。
建築の分野だけに限らない。こちらの人に「TOKYOから来た」というと、必ずうらやましがられる。
文化的にも経済的にも発展し、洗練された街、TOKYO。われわれはもっと自分の住む都市の偉大さに自覚的であるべきかもしれない。





次に、An inconvenient truth。
これは、アメリカの”元”大統領候補のAl Gore氏による地球環境問題に関する本。
面白そうだし研究にも関係ありそうな本だからアムステルダムに帰ってきてすぐにアマゾンで注文したのだが、
今日たまたま映画館に行ったら、この本を基にして製作された映画「An inconvenient truth」が放映されていた。
http://www.climatecrisis.net/
http://www.futsugou.jp/
プラダを着た悪魔」を観るのをやめて、こちらの映画を観る。
新しい知識は特に得られなかったが、美しい映像やグラフを多用してかなりわかりやすく、もしわれわれが何も対策をとらなかった場合にこれから地球に起こるであろう悲劇を説明している。
Al Goreに関するドキュメンタリー映画の側面もあるので内容はかなり政治的な要素を含む。
ただしその政治性を割り引いて考えても、環境問題について学ぶのには格好の教材だろう。
こういう映画が普通の映画館で放映されるようになっている事実に少し驚く。
少しずつ、世の中が変わってきている。自分の方向性はけして間違っていないのだ、と思った。