僕は替えのきかない人間になりたい。

5月6日。


朝5時起床。すでに外はまぶしいくらい明るい。
早朝の電車で学校へ。10時までコンペのスタディ
思い悩んでいたことを友達に相談すべくメールする。
10時半、各自が考えたプランを持ち寄る。
なんだか案がいいところに着地しそうな気がする。


12時、コミヤマは所用で別行動。
安田講堂の前の芝生で昼ごはん。


カワシマと二人で宮崎台へ。敷地見学。
家を買うふりしてハウスメーカーの住宅見学。
案内してくれたひとが気さくな人で、自分たちが建築学科の学生だと伝えると真意を理解したらしくいろんな「ぶっちゃけトーク」をしてくれた。楽しかった。


帰り際カワシマ家におじゃまする。
カワシママには会えなかったけど飼い猫のチャチャにはあえた。
かわいかった。というか半分タヌキだった。
猫バス+トトロ÷100=チャチャ。


再び学校に戻ってコンペのスタディ。プランと模型を仕上げて次なるプレゼに備える。


その後違うコンペのスタディ。コミヤマが帰ってきて一緒にブレスト。
なんとなく方向性を定めたあと解散、演習室で就寝。


5月7日。


10時、演習室で集合。昨日深夜話し合ったことの再確認後、各自ばらばらに案出し。一時間後再び軽くブレスト。各自で考える時間を1〜2時間設けてそのあと考えたことや調べたことを互いに報告しあう時間をつくるのをくりかえしを続ける。


昨日友人に送ったメールに対する返事が届く。
「代えのきかない人間になれ!でなきゃそいつはクズだ!」
そうだった。自分自身ずっとそう思ってやってきたのに、一人で思い悩むと簡単に本質を見失う。


途中でカワシマが所用で抜けるもコミヤマと二人で同じスタイルを継続。
なんとか方向性を定めることができた。簡単なシナリオとスタディ用の模型を作り、ボリュームスタディをちょっとし始めたあたりでタイムアップ。終電で帰宅。


引き続き「デザインの輪郭」を読み続ける。
「最小限で生きることは、とてもリッチなことだと思います。
ものがない、ただ空いた空間にいるということは、けっこうぜいたくなことです。ものをもっているということはかっこわるい。」
世の中の大半の人が持っている価値基準とは違う価値基準をこの人は持っている。
そしてその考え方はとても魅力的に思える。
「僕が何をつくればいいかではなくて、僕が何に感動してるかということを考えていた。それを考えるのが楽しかったですね。」
自分はどんな建築をつくりたいのか。
自分が考える「いい建築」とはどんな建築なのか。
「いい建築」の何に自分は感動しているのか。
ぼんやり考えていたら、気づいたら自宅についていた。


夜、ドイツの友人とチャット。ILEKのデザイン手法の違いに戸惑っているようだが、同時にとても楽しんでいる感じも受ける。
こっちも負けていられない。


日本を再び出るまであと一ヶ月を切った。