エスキス

昨日は指導教官が来た。

前にもブログに書いたように教官はパブリックスペースの形にしか興味がない。
だから住戸数とか床面積の設定に関する話は皆無。
僕の敷地は  15m×20m位の建築面積プラス中庭  をひとつの単位として集合住宅をつくり、
その単位をいくつか組み合わせてつくって街に対して何らかのインパクトを与えようというもの。


建築面積は現行の建物と同じだけとり、すでに高密な街区にさらに高密な住宅を建てるのではなく、一人用の部屋、二人用の部屋、家族用の部屋、といろいろなバリエーションを持つ住戸を広めに作り、SOHOとしても利用できるようにしてある。住戸面積は、40㎡×12戸だったところを90㎡×6戸+180㎡×2戸にした。4戸減らしてSOHOにも使える部屋を8戸つくった計算。4層+ロフトだった建物を6層まで増やした。周辺の環境を考えるとこの高さが限界。


そもそも敷地は今自分たちが住んでいるところから徒歩3分のところにあり、よく知っている場所。
ブリュッセルのど真ん中で移民の人々が多くあまり治安がよくない(というかブリュッセルは基本的にどこも治安がよくない)場所だけど、都市の中心に住むというメリットはやっぱりある。繁華街に歩いて行けるし都心部はメトロもトラムもバスも発達しているし。


すぐ近くには学生の住む一人用の住戸もあるし設計事務所がSOHOとして利用している住戸もあるし、お金持ちの人がギャラリーとしてのみ利用している住戸もある。
基本てきにどの住戸も日本的感覚からするとやや大きめで、その大きさゆえに住宅以外にも利用されたりしている。
そういう状況がすでにあるので、自分の作る住宅も住宅の機能のみに限定せずいろいろ混在させてつくりたいなあと思った。
とにかくやや大きめにつくれば住宅以外の機能にも転用できる。


といろいろ考えておいた設定についてはまったく触れられず。
でも僕ら日本人は「都市空間の持続再生」を考えなくてはいけないのでそういうことはきちんと考えておかなくてはならない。


居住者の設定は、ブリュッセルに来ていろんな住宅やギャラリーやSOHOに入った経験を元にしている。
なのでうまくないのかもしれないけれど、まだ3ヶ月しか住んでいない都市について、少ない経験から精一杯予想しました、という感じですね。