ついに

k_fire2005-10-27

ついに自宅からネットにつなぐことができるようになりました。これから定期的にブログを書いていこうと思います。

学校にも慣れ、他の留学生ともあるていど仲良くなり、家も見つかり、ネットにつながるようにもなって、生活の基盤がようやく整いました。これでようやく腰を落ち着けてこれからのことを考えることができます。

僕たちは典型的なヨーロッパのアパートメントの最上階に部屋を借りています。斜めの天井に窓がひとつだけあり、ワンルームの高い天井にメザニンフロアがついています。家賃は三人でシェアしているので光熱費、電気代、水道代込みで一人当たり130euroくらい。日本円にして二万円以下。三人で十分快適に住めますが人に話すとむさくるしいとか窮屈じゃないかとか言われます。まあ4ヶ月半の滞在なのであまり立派な個室は必要ないと考えて、三人の協議の結果、安さと部屋のかっこよさだけを考えてこの部屋を選びました。

食事は日替わりコック制を導入し、三日にいっぺん料理長役が回ってきます。ただ自炊をすると外食するよりかなり安くあがり、400円以下でおなかいっぱい食べれます。経済的にはいまのところ問題なさそうです。

ブリュッセル到着から今日まで、いろいろ考えることがありましたが、とあえず今は疲れているので、今日起こったことだけ書きます。

正午、かねてからコンタクトをとっていたベルギー在住の日本人建築家に会いました。父親が建築家で、高校を卒業してから渡欧しこっちの建築大学に入り卒業してから実務の経験も積み、現在ベルギー人のパートナーと二人組で建築事務所を立ち上げている方です。模型バイトの誘いを受けたので三人とも即快諾しました。働くことがベルギーの建築事情を知るにはもっとも手っ取り早い方法だと思うので。

午後三時、グループワーク。履修しているデザインスタジオの課題は、はじめ都市計画をし、次に建築をデザインするというもの。敷地はブリュッセル市内。ただ、ほかの留学生の考えるアーバンデザインは、はっきり言ってリアリティゼロです。彼らは街区を丸ごとつぶして公園にしたりすることを歴史ある旧市街地でなんのためらいもなくやるし、不思議なことに指導教員もそれを奨励しています。日本で建築教育を受けてきた僕たち三人はそのお気楽さについていけていないのですが、他の留学生と指導教員はそれが当たり前のようにエスキスを進めていきます。社会的リアリティから切り離されたデザインは最早デザインとは呼べない、単なる芸術行為でしかないと日本で僕たちは教育されてきましたが、ヨーロッパではそういう教育はしないのか?もしくはこの大学だけがそうなのか?まだわかりません。この大学は日本の芸大みたいなもので、建築学科以外にも絵画や現代美術などのアート部門があるらしいのですが、建築学科もややアート寄りなのかもしれません。

午後七時、学校でパーティ。去年AUSMIPで来ていたStenとMichelに会いました。とてもきさくな人たちでした。彼らはもう卒業して、建築の資格を得るべくそれぞれ二年間の研修期間中のようです。そしてStenは来年五月に結婚するとか。今度彼の実家におじゃましてベルギー郷土料理をふるまってもらうことになりました。

その後午後10時まで適当にバーで時間をつぶし、10時から別のキャンパスでダンスパーティ開始。といっても11時30分を過ぎてもまったく踊り始める気配もなく、無駄におしゃべりしただけで僕たちは早々に退散。みんな徹夜で踊る雰囲気。でもこれでそろそろ大体の留学生とは会話をかわすことができました。

次回は単なる一日の出来事の報告ではなく、もうちょっと頭を使った報告を書こうと思いますが、そろそろ寝る時間なのできょうはこの辺にしておきます。